身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ~底辺家庭の東大受験~ 

塾なし公立中高一貫校合格。2024年塾なし【東京大学】受験。低学歴・低所得家庭の挑戦

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【体験談】公立中高一貫校の三者面談(4~6年生編)

 

 

 

本記事の信頼性
通塾経験なし。
学校と家庭教育のみで公立中高一貫校に合格。
高校2年時に定期テストで学年1位獲得。
英検対策なしで準1級取得。
2024年東大受験に塾なしで挑む!
そんな息子を育ててきた父親の体験談となっております。

 

 

基本的に私の話には繋がりがありますので、まだの方は最初にこちらをご覧いただければより分かりやすいかと思います。

www.kobafumiblog.com

 

後期の3年間

 

公立中高一貫校では、中学にあたる3年間を前期、高校にあたる3年間を後期と呼んでいます。

 

後期の三者面談はもっぱら大学受験に関する話題ですが、前期では主に学校生活や勉強進度の話が中心でした。

 

学校生活に主体性を持って向き合っているか?

学校の環境に適しているのか、いないのか?

適応しようとしているのか?いないのか?

ついていけているのか?いないのか?

 

前期は総じてレベルの高い自立心が問われていたように感じました。

 

先生がそのような言葉を直接口にすることはありませんが、私は学校からのメッセージをそう受け取りました。

 

【望むところだ】

 

勉強についていけるか心配?

 

学校の環境に慣れるか心配?

 

そんな心配があるのなら最初から受検なんてしませんよね?

 

環境を与えてもらおうなんて一度も思ったことがありませんし、逆に学校の環境は本当に本物なのか?

 

その環境を自分に活かせば望むような成長ができるのか?

 

環境が本物であるなら、息子は必ず這い上がる。

 

私はそう信じていました。

 

 

大学受験に向けて

 

息子が【東大】を受験すると言ったのは4年生の12月でした。

 

2020年の3月(3年生)に新型コロナの影響で全国の学校が休校になると、高校数学Ⅰ+Aを開始します。

 

自宅学習に慣れていた、いや、自宅学習の経験しかなかったので、コロナ禍になっても何ら変わることなく勉強に打ち込むことができました。

 

着々とこなしていくも授業はまだ中学の範囲だったので、本人はかなりつまらなかったらしく、学校では授業を聞いているだけに留まります。

 

家庭学習は高校の範囲しかやっていないので、定期テストの成績も普通でした。

 

しかし、この時から見ていたのは後期の成績で、家庭学習は全て大学受験に向けてのもの。

 

中学の成績にこだわる理由は何もないので、前期の成績は全く気にしていなかったです。

 

問題は後期の3年間。

 

 

予定通り、息子は後期から本気で勉強に取り組むことになります。

 

 

 

4年生

前期の3年間が終了し4年生になると、俗にいう高校生活が始まった。

 

世界は依然としてコロナ禍の最中で先の見通せない状況だが、それでも時代は変化し続けている。

 

未知なるウィルスとの闘いで人との接触が避けられると、職場や学校では時差出勤、インターネットを使ったリモートの活用など新たな生活スタイルを模索していった。

 

学校も例外なくコロナの影響を受け、様々な行事が行えなくなり、入学式や卒業式、文化祭、体育祭、修学旅行、授業参観、学校説明会、オープンスクールなどのほとんどが中止や制限を設けての開催となった。

 

4年生になると担任の先生が変わり、三者面談の内容は大学受験に向けたものとなる。

 

まず、5年生で文理選択があることから、文系、理系のどちらを選択するか?が聞かれた。

 

「来年になると文理選択がありますが、どちらを選択するか決まっていますか?」

 

「はい、理系に決めています」

 

息子は理系の選択がハッキリしていたので話は早かった。

 

続けて志望大学もしくは学部が決まっているかを聞かれるが、決まっていたのは理系に進むというだけで、将来就きたい職業なども決まっていない。

 

とにかく理系としか決まっていないため、その他の回答は避けることにした。

 

私からは、後期の3年間をどのように考えているか。

 

3年生以降のコロナ禍での過ごし方や、家族で話し合ったことをこのように伝えた。

 

「私達の家庭では、大学受験に向けて高校の勉強を昨年3月から始めました。それに伴って部活には所属せず勉強に専念していくと決めましたので、先生も承知しておいてください。それとこんな言い方は大変失礼かもしれませんが、副教科の必要性を感じていませんので、それに関しては授業以外の勉強は一切やりません。家庭学習は主要教科だけに特化していきますので、定期テストの点数や通知表の評価は全て私達親子が承知の上でのことと認識していただきたいです」

 

こうして自分達の意志表示をしたのは

「親である私が息子の成績をしっかり把握していますよ」

ということを、私の口から学校側に伝えておきたかったからで、今後の成績が上がるも下がるも、全て私達親子が考えてやっていることだと示しておきたかったからだ。

 

このように、担任の先生と話をしていったが、時間が進むにつれて副教科を教えているのが担任だと知った時、ちょっとばつが悪ったのは言うまでもない……

 

 

5年生

文理選択は予定通り理系を選択したが、不思議なもので文理どちらか一方に偏ることもなく、クラスはおおよそ半々で別れることになった。

 

担任の先生も変わり三者面談が始まると、第一声から志望大学の話になった。

 

というのも、事前に担任の先生と息子で二者面談を行っており、そこで「東大志望」の話をしていたので、面談の内容は東大受験に関するものとなるのだが、先生から発せられた言葉は私の想像をはるかに超えたものだった……

 

「5年生になってすぐに、お子さんと二者面談を行いまして、東大志望と聞きました。親御様の認識も間違いありませんでしょうか?」

 

「はい、間違いありません。去年の12月に息子と話をしまして、東大を受験する旨を聞きました。それ以来、息子は自分の学力を東大に挑めるまでに引き上げようと、現在も勉強を進めています」

 

「そうですか、ありがとうございます。お子さんに話を聞かせていただいた通り、ご家庭で東大受験をする意志が本物だということが分かりました。そこで、私からは一つご提案がありまして……」

 

「提案ですか?」

 

「はい、本校から東大の推薦をしたいと思っています」

 

「推薦?ウチの息子が……東大の推薦ですか!」

 

「そうです。東大には学校推薦型選抜があるのをご存知でしょうか?」

 

東大のことを名前しか知らなかった私は、教育理念や基本方針などを調べていくうちに推薦という言葉に出くわしたので少し調べていた。

 

推薦要件を見るとかなり厳しく、学力は足りても、プラスα(学部が求める書類・資料)に関しては、ハッキリ言って何の実績もない。

 

例を見ても、数学オリンピックの受賞歴や論文、社会活動の具体的な成果など、端的に言えばかなりの武器がなければ一次選考にも通らないのではないか。

 

そのようなものは何も持ち合わせていないので、そのことを踏まえて先生と会話をしていった。

 

「ちょっと調べた程度なので細かな部分までは分かりませんが、推薦要件がかなり厳しいと感じました。どの学部にしても専門的なプラスαが求められますよね?息子はそのように何かに特化したものを備えてはいません。どちらかというと万能型の学力で勝負するタイプです。小さな頃から見据えてきたのは学力であり、一般入試ですので、あの推薦要件を見る限り、息子には合っていないと思います」

 

「そうですか……つい最近、自分で好きなテーマを決めて英語の論文で発表するというものがありました。そこで『宇宙』をテーマにした論文を発表したのですが、あれに手を加えて完成度の高いものにしていけばプラスαになります。数学オリンピックの受賞歴や凄い実績を持っていればアドバンテージは大きいですが、必ずしも絶対必要なわけではないです。本校でも過去何人かの東大推薦合格者はいますし、学校側としても出来る限りの協力はします。ご家庭に持ち帰っていただき、ぜひご検討ください……」

 

東大推薦の話が出るなんて想像もしていなかったので驚きだった。

 

推薦の話は素直に嬉しかったのが、それよりも入学時から学校に言ってきた

 

「今の成績だけを見てはいない。高校以降で必ず成績は伸びます」

 

このことを実行し続け、当時から成績を見てきた学校が認めてくれたというのが本当に嬉しかった。

 

周りの生徒達はみんなが塾に通い結果を出していく中で、ウチだけが全く別の道を歩いていた。

 

同じ道を歩く子もいないので誰にも相談できず、親子でただひたすら真っすぐに伸びる道を延々と歩いてきた。

 

塾のような環境の中で、意識の高い生徒達と切磋琢磨するわけでもなく、6畳の居間のコタツテーブルで常に自分と闘ってきた。

 

「結果は後から必ずついてくるから、自信を持って勉強に集中しよう。父さんを信じろ!そして何よりも自分を信じろ!お前にはそれだけの力が備わっているんだから……」

 

そうやって毎日を繰り返すと、少しずつ成績も上がっていき、気付くと理系1位、学年でも1位になった。

 

誰かを認めさせたくて勉強しているわけではないが、小さな頃から歩いてきた道が間違いではないことが証明できて、そのことが本当に嬉しかった。

 

そして、その思いがこの面談で私の意識を変えることになった。

 

「先生、お願いがあります。東大受験に向けて、息子の力はまだまだ足りません。ですので、それぞれの教科の先生に伝えてほしいことがあります。息子の足りない部分に気付いたらどんどん指導してもらえませんか?特別扱いしてほしいわけではありません。ここからは受験に向けて本気でやっていきます。ですから、どの瞬間でも無駄にしたくないんです。本当に些細なことでも何でも構いません。勉強でなくても学校生活のことでも構いません。私達はどんなことからでも必ず自分達のプラスにしていきますので、何か思うことがあったら言ってほしいんです。また、相談や英作文の添削などもお願いできないでしょうか?私には英語を教えることなんてできませんし、誰か知り合いがいるわけでもありません。自分達だけでどうにもならないのが、英作文の添削なんです。それと、この1年間の勉強計画はすでに組んでありますので、そちらもお見せします。それを見てプラスでやった方がいい参考書などがあったら教えてください。よろしくお願いします」

小学校の頃も公立中高一貫校に合格した時も、自分達の力で突破してきたので、誰の力も必要ないと思っていた。

 

大学受験もきっと同じで親子だけで大丈夫だと思っていた。

 

しかし、この受験は私ではなく、息子の受験だ。


息子の将来を見据えた時に捨てるべきは、俺の下手なプライドだ。


息子が本気で頑張っているのに俺が足を引っ張ってはいけないだろ。

そうじゃない。

 

本物のプライドは


頭を下げることだ!

 

親として俺がしてやれることはもう残り少ない。

 

息子の学力向上への最後のピースは

 

【学校の協力と関わる先生方の監視だ】

 

この三者面談中に自分の心の声を聞いた私は、担任の先生に頭を下げ続けた。

 

 

6年生

5年生から引き続き同じ担任の先生なので、顔も知っていれば心のうちも知っている。

何より学校もいろいろと協力してくれて本当にありがたい。

去年の三者面談で各教科の先生に協力してほしいと伝えたところ、それぞれの先生方が親身になってサポートしてくれている。

英作文に関しては、毎日欠かさず先生に提出すると決め、先生も嫌な顔せずに付き
合ってくれている。

おかげで表現力の幅も広がったのと、英語の長文を読むにも良い影響が出ているようで、得意な数学よりも英語の方が良くなっている気がする。

というか、英語はできるようになると一番安定した得点が望める教科だと思う。

5年生の1年間は理系1位(2学期の中間までしか学年の順位は表示されないので、以
降は正確な順位が分かりません)をキープしたので、それらを踏まえた面談となった。

6月の東進東大本番レベル模試を受けたことも学校には伝えてあるので、それらの成績表も見ながら話を進めていった。

志望大学は明確になっているので、東大に合格している卒業生達の受験勉強や模試の受け方などを聞かせてもらった。

また、冠模試も学校で取りまとめてくれるとのことなので安心した。

去年の三者面談では、学校へのお願いや情報提供を求めたが、ここまでくると後は突き進むのみなので、こちら側からは特に話をすることはなかった。

私立はどこか受ける予定かと聞かれたので、ぶっつけ本番で東大を受けるのもどうかと思うので、試験モードに入るために早稲田を受験しようと思っていることを伝えた。

ただ、あくまでも受験するだけなので、合格しても行かないことも伝えた。

5年生で英検を受けた時と同じで、準一級に臨むために二級を受けたのと同じ考えだ。

準一級を確実なものにするための二級。

三者面談は12月にもう一回あるとのことなので、そこでは最終確認になると思うが、小学生の頃からずっと親子でやってきたので、最後までウチらしくブレずに突き進むと伝える。