※この記事には個人の見解が含まれております。
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そんな息子を育ててきた父親の体験談です。
センター試験が共通テストに変わり3年が経ちました。
共通テストは2021年(令和3年)から実施されたため、比較的まだ新しく、現時点では過去問も3回分しかありませんが、それでも各科目の出題形式や傾向は掴めてきました。
今回は、全統プレと駿台プレの難易度は本試験の難易度と比べ簡単なのか?難しいのか?それぞれの特徴やどちらの模試を受ければいいのか?など、気になる方も多いと思いますので、実際にどちらも受けた経験者として、主観とはなりますが比較記事を書いていきます。
2022年の共通テストでは数学が大幅に難化され、ニュースに取り上げられるほど大きな話題となりました。
問題の難易度は年によって異なりますので一括りにはできませんが、このような比較記事も見当たりませんので、今後の受験生のために少しでも参考になればと思います。
全統プレと駿台プレの受験者数比較
まず始めに、共通テスト本試験出願人数と全統プレ・駿台プレを受験した人数の比較を見ていきます。
令和6年度(2024年度)の大学入学共通テスト出願者数は491,913人となりました。
(ちなみに50万人を下回ったのは、センター試験時代を含めて32年ぶりだそうです。)
本番前に模試を受ける人もそうでない人も、そのスタイルは人によって様々ですが、中でも11月に行われる河合塾の全統プレと12月に行われる駿台プレは多くの受験生が受けています。
全統プレは248,165人(50%)、駿台プレは77,566人(16%)が受けていますので、本試験の受験者数に対し、全統プレは2人に1人、駿台プレは5人に1人が受けたことになります。
全統プレと駿台プレの受験者数の差
このようにどちらの模試も受験者数は多いのですが、全統プレの方が駿台プレよりも約3倍ほど多くなっています。
この差は一体どこからくるのでしょうか?
各予備校の特徴を見ていきましょう。
河合塾は全国に460の校舎を持つ最大手予備校の一つで、オンラインも含めれば在籍している生徒は10万人以上だと思われます。
幅広い層の生徒に対応したカリキュラムを提供しているため、個々の生徒の目標やレベルに合わせた学習が可能となっています。
対する駿台は難関大学を目指す生徒向けのカリキュラムが充実していることから、主に難関大学を目指す生徒が多いです。
校舎の数は全国で32と少ないですが、難関大学進学を目指す意欲的な生徒や、既に高い学力を持っていてさらなる上位を目指す生徒に選ばれています。
このように、それぞれの予備校に通う生徒数が異なることと、受験生の目標に合った模試の選択がされていることが大きな理由かと思います。
また、該当する予備校に通っている生徒だけでなく、通っている学校の方針で全統プレや駿台プレを受験することがありますので、こちらも大きな理由となっています。
これは、その結果を用いて生徒の進学指導や受験対策を行うためであり、どちらの模試も詳細な成績分析がなされますので、より正確に生徒の弱点を特定し、効果的な学習計画の立案などに役立てるためです。
科目別難易度比較
各予備校の特徴が分かったところで、共通テスト本試験との難易度比較を見ていきましょう。
(理系5教科7科目受験のため、比較は以下の表に書かれたもののみとなります。)
※難易度比較は共通テスト過去3回分を踏まえた主観的なものとなっております。
上から順に見ていきます。
長文読解(表付き)と論説系読解(図・表付き)の2つがやや難しかったため。
現代文(論理的文章)の読解と古文(中世絵巻)の読解がやや難しかったため。
駿台プレは易とした。
どの大問も最終問題の難易度がやや難しかったため。
駿台プレは同じとした。
駿台プレはやや難とした。
数列とベクトルの難易度がやや難しかったため。
駿台プレは難とした。
全体的に難易度が難しかったため。
全体的に難易度が難しかったため。
駿台プレは易とした。
自然環境と環境問題・資源と産業の分野がやや難しかったため。
駿台プレは同じとした。
全統プレ共通テストと駿台プレ共通テストの詳細な成績表を載せた記事もありますので、ぜひご覧ください。。
平均点の比較
平均点は受験者数や受験者のレベルによって変わりますので、全てを同じには扱えませんが、参考に見ていきます。
共通テスト3年間の平均点と全統プレの平均点を比較してみると、共通テスト3年間の平均点を上回っているのは、英語(リスニング)だけで、他の科目は全て下回っています。
このことから、全統プレは本試験との難易度差があまりなく、かなり本番に近い設定だと思います。
対して、駿台プレは英語(リーディング・リスニング)・国語・数学ⅠA・理科(化学)の5科目が共通テスト3年間の平均点を上回っています。
これは、各予備校の特徴でも書いたとおり、駿台は難関大学を目指す生徒が多く学力の高い生徒が多いため平均点も高いのかと思いましたが、数学ⅡBや物理などの平均点は低いので、単純に共通テストの問題に対する作り方だと思います。
全統プレと駿台プレの特徴
共通テストの換算得点がある。
本試験の出願者の約半分が受ける。
問題の難易度が本番に近く、若干難しくしている。
解説や成績統計資料がもの凄く詳しい。
全統プレの特徴は何と言っても、受験者数が多いことと問題の難易度が本番に近いことです。
共通テストは各大学の二次試験とは違い、50万人近い受験生が受けますので、河合塾が提供している全統プレは正に本番に一番近いものだと言えるでしょう。
その他として、共通テストの換算得点や問題の解説、成績統計資料も詳しいので、大変参考になります。
学校別受験者人数のデータがあり、全国で受けた学校の名前も公開している。
全国的に知名度の高い難関学校(私立中高一貫校等)の生徒も受けているので、よりレベルの高い層での立ち位置が分かる。
成績統計資料がもの凄く詳しい。
駿台の良さは学校別受験者人数のデータがあるので、全国で受けた学校が分かることです。
ここで学校名を出すことは控えますが、全国的に有名な難関私立中高一貫校も複数ありますので、よりハイレベルな受験者の中での立ち位置が分かります。
これは、自分が志望する大学が難関であればあるほど、模試の環境は当てになってくるので、二次試験を見据えた立ち位置を知ることができるのは強みです。
受験生の目標に合った模試の選択
とにかく本番に限りなく近い模試環境ですので、判定の信頼度もかなり正確です。
自分の立ち位置を正確に知ることは、志望大学の選択材料となりますので、共通テストを受ける受験生は必ず受けましょう。
問題の難易度の近さという点では全統プレの方が優秀ですが、駿台の強みは受験者層がハイレベルだということです。そのような受験者の中での立ち位置が分かるというのは難関大学を目指す上で重要です。
都内で中学受験を考えている(実際にしている)家庭なら誰もが知っている難関私立中高一貫校の生徒も受けているという事実は、とても大きいです。
以上のことから、全統プレは全ての受験生にオススメで、駿台プレは難関大学を目指す受験生にオススメです。
過去3年の共通テストとの難易度比較を行ってきましたが、全統プレも駿台プレもどちらも良い模試であることに変わりはありません。
大切なのは自分の目標を明確にし、自己分析をした中で勉強していくことですので、自分の目的に合わせた使い方をして本番に備えましょう。
共通テスト同日体験受験