息子が小さな頃から、いつも一緒に経験してきた。
と言っても、自分が子どもだった頃に経験してきたことや、その時に間違えた判断を正し、息子に伝えてきたという方が的確かもしれない。
保育園児が遊んでいるのを見て次に起こす行動が分かるように、ある程度は先に経験してきたので大体のことは分かる。
息子がまだ小学校へ上がる前、水遊びをしていて石に足を滑らせ転びそうになったことがあった。
しかし、私はとっさに腕をつかんで転ぶのを阻止した。
なぜそれが出来たかと言えば、”転ぶのを想定していた”からだ。
小さな子どもを育てているママさんなら分かるだろう。
「子どもから目を離してはいけない」と。
そして、そこで起きた事故などは全て親の責任だと。
「そんなの当たり前だよね」の当たり前が出来ずに目を離していると、いつの間にか子どもは転び、その瞬間に何が起きたのか知る由もない。
子育てはこれの連続で、常に目を光らせ、道を外しそうになったら”修正”してあげる必要があり、それは親にしかできないものなのだ
左に傾いたら右に。
右に傾いたら左に。
そうやって軌道修正をして、常に真っすぐな道を歩けるようにする。
私は息子から目を離したことがない。
目を離せばどうなるかは、自分を通して理解しているからだ。
どんな時も目を離さず、細かな軌道修正を行いながら同じ道を歩いてきた。
そこに勉強と運動が加わり、習慣や練習といった行動がプラスされていくと、ふらつくことなく真っすぐに歩くようになる。
幼児教育で早くから勉強するのは決して悪いことではないが、一番大切なのは、”親が子どもから目を離さないこと”だ。
自分がスマホを見る時間を減らし、子どもと遊ぶ時間を増やす。
自分が友達と電話をする時間を減らし、子どもと会話する時間を増やす。
自分がテレビを見る時間を減らし、子どもに絵本を読んであげる時間を増やす。
目を離さずにいれば、親は子どもの行動を予測することができ、子どもは親の目に触れ安心しながら毎日を過ごしていける。
「ねえ、ママ、こっち見て!」
言葉は気持ちを表し、気持ちは心を作っていく。
相手にされない負の感情が蓄積されればどうなるか分かるはず。
私は子ども時代の経験から、子どもの気持ちがよく分かる。
子ども時代に作っておきたいのは、温かな親の目に触れて育った”心”です。