身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ~底辺家庭の東大受験~ 

塾なし公立中高一貫校合格。2024年塾なし【東京大学】受験。低学歴・低所得家庭の挑戦

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タイムカプセル~時を超えたメッセージ~8才の自分から18才の自分へ

※この記事には個人の見解が含まれております。

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この記事の親子
両親は低学歴・低所得。
そんな家庭に生まれた子どもは、通塾経験なしで公立中高一貫校に合格。
高校2年以降定期テスト理系1位継続、及び学年1位獲得。
高校3年1学期通知表評定学年1位。
英検対策なしで準1級取得。
2024年東大受験に塾なしで挑みます!
そんな息子を育ててきた父親の体験談です。

 

 

 

小学校からのタイムカプセル

 

 

2024年1月12日

 

郵便受けに一通の封筒が入っていた。

 

それは特に目新しさも感じない、どこにでもある長形4号の封筒だった。

 

封筒といえば、何かを知らせる案内や勧誘のイメージがある。

 

この時も「また、何かの”お知らせ”か……」と、気にすることもなかったが、宛名を見ると何とも言えない違和感を覚えた。

 

 

「なんだこれ?」

 

 

宛名には息子の名前が書かれているが、よく見るとその筆跡は息子のものとよく似ている。

 

 

「これ、何だか奇妙だぞ……」

 

 

そう思いながら息子に封筒を見せると

 

 

「あ!この封筒!懐かしいなぁ……これ小学校の時にタイムカプセルに入れた封筒だ!」

 

 

そう、この封筒は10年前、息子が自分自身に宛てたものだった……

 

 

 

8才のぼくから18才のぼくへ

 

当時、小学校のイベントで10年後の自分に手紙を書き、タイムカプセルで10年間保管しておくというのをやっていた。

 

「そう言えば、そんなことをやったって言ってたなぁ……」

 

すっかり忘れていたが、あれから10年経ったらしく、学校から送られてきたのだ。

 

さっそく封を開けてみると、そこには折りたたまれた一通の手紙が入っていた。

 

 

「ん?手紙か?いったい何が書かれているのかな……」

 

 

折りたたまれた手紙を開いていくと、そこにはこう書かれていた。

 

 

10年後のぼくへ……


現在ぼくは8才で○○小学校2年生です。

がんばっていることは、勉強と○○公園で走る練習をしていることです。

勉強は何でも好きだけど、特に好きなのは算数です。

算数が好きな理由は数字が色々と変化するのがとても楽しいからです。

10年後のぼくも算数が好きですか?

色々な計算ができるようになっていますか?

小学校では友達もいっぱいいて特に○○君、○○君、○○君たちとよく遊んでいます。

10年後の友達は何をしているのかな?

好きな食べ物は、カレーライス、ラーメン、からあげなどですが、10年後の僕もよく食べたりしていますか?

身長はどのくらいになりましたか?

今のぼくは128センチメートルくらいです。


今、ぼくは10年後の自分を想像して、どんな大学に行って、どんな勉強をしているのか、とても楽しみにしています。



平成25年12月1日

8才の○○より

 

 

 

 

大学受験に必要な最後のピース

 

 

そこには息子が8才の時に18才の自分宛てに書いた手紙が入っていた。

 

一字一句噛みしめながら読んでいくと、10年分の思いがこみ上げ、いつの間にか私の目には涙が溢れていた。

 

 

「変わってないな……ちっとも変わってない。お前はこんな家庭に生まれても、廃れることなく素直な気持ちを持ち続け、何に対しても一生懸命やってきた。勉強だって運動だって、失敗して結果が出ないことの方が多かったけど、一度だって弱音を吐いたことがなかっただろ?その力が現在(18才)の自分を作ってきたんだよ。そんな立派に成長したお前を父さんは心の底から”尊敬”しているんだ」

 

 

奇しくも今日は共通テストの前日。

 

 

この日に送るのをあらかじめ学校が決めていたのか?

 

それとも8才の息子が”そうさせた”のか?

 

受験前日に背中を押してくれたのは、他の誰でもない息子自身。

 

大学受験の本番前に息子自身を勇気づけたのは、10年前の自分だった。

 

 

「今、ぼくは10年後の自分を想像して、どんな大学に行って、どんな勉強をしているのか、とても楽しみにしています。」

 

 

目を閉じると、8才の息子が笑顔でこう言ってきた。

 

 

「ねえ、ぼくもパパも10年間頑張ってきたんでしょ?だったら大丈夫だよ!ぼくは未来の自分に託すため今を頑張っているんだから」

 

 

8才の息子が18才の自分に託していた思いを受け取り、こう言った。

 

 

「最高のタイミングで最高のサプライズをありがとう。あの頃からお前はこうなることを知っていたんだな。そして、大学受験で必要なものは”今までやってきたことの全てを信じ抜くこと”だって教えてくれたんだな……本当にありがとう。」

 

 

父さんは、いつだってお前を”死ぬ気”で支えてきた。

 

 

しかし、いつだって支えられていたのは俺の方だったんだな……