※この記事には個人の見解が含まれております。
学校と家庭学習のみで公立中高一貫校に合格。
高校2年以降定期テスト理系1位継続、及び学年1位獲得。
高校3年1学期通知表評定学年1位。
英検対策なしで準1級取得。
2024年東大受験に塾なしで挑む!
そんな息子を育ててきた父親の体験談です。
時代の変化と働き方の選択
時代の変遷と働き方の進化
今日は、今朝のニュースでやっていた「仕事が原因のうつ病による自殺者の増加」について話をしておこうと思う。
うん。恒常的な長時間労働、仕事内容に仕事量の変化、また人間関係の悩みなどによって精神疾患に陥ってしまうケースがかなり増えてるって話だよね。2~30代の若い人も多いって言ってたよ。
そう、これって父さんがいつも言ってる「時代の変化」が大きく影響しているんだけど、今から40年前の1980年代と比較してみようか。
うん。うん。
終身雇用の魅力と課題
今から40年前というと、父さんがまだ小学生だった時だな。その頃は終身雇用といって、採用された企業で定年まで働くのが普通だったんだ。企業は安定を提供して、雇用者は同じ企業でキャリアを築いていくのが主流だったんだよ。企業側も従業員に投資しトレーニングを行うことが合理的と考えていたんだ。長期的な視点で従業員を見据え、安定性を与えることで、生産性も向上すると考えられていたんだ。
そっか……それだと入社から退職までの40年間に渡って、企業のノウハウや技能の蓄積が可能になるわけだから、組織にとっても安定感が生まれるってことだね。
そうなんだよ。終身雇用は一度企業に雇用されると、その企業での雇用が長期間に渡り続くという概念だから、従業員は入社後も一貫して同じ企業で働くことが期待されるんだ。雇用側の良いところは、給与や福祉などの待遇も一定期間安定しているため、生活の安定感が得られるというところだな。
うーん……確かに長期間に渡って働けるのは魅力的だし、安定感があるのは分かるんだけど……ずっと同じことをしているだけじゃ企業側も雇用側も成長がないと思うんだけど……
そうだな。終身雇用のデメリットは、企業の変革や新しい技術の導入に対する適応性を低下させてしまうことだな。労働者が一度身につけたスキルや知識が時代に合わず、組織や市場の変化に適応できなくなることが問題だよな。まぁ、早い話が”時代遅れ”になってしまうってことだ。
そうだよね。それだと、時代の流れが早くなればなるほど、機敏な動きってできないからね。
うん。また、さっき言ってたように、ずっと同じことの繰り返しだと個人の成長ってできないだろ?そのことが他の企業への転職や新しいキャリアへの挑戦を難しくさせてしまうからな。
ホントそうだよね。スキルアップも自己成長もなければ転職するにも勇気がいるよね。
そうだな……何も知らないことに挑戦するって普通はやらないだろ?だから終身雇用って良くもあり悪くもあるんだよ。
うーん。ということは、時代の変化と共に終身雇用は一般的でなくなってきているということだよね。それは労働市場の変化によって起きたのかな?
現代の働き方と個人の価値
そう、80年代以降はグローバル化によって、企業の競争力が高まってきたんだ。デジタル技術の進化や新しい産業の出現によって労働市場が多様化したんだ。その結果、様々なスキルや技術が求められるようになった……このような背景から時代に合わせた新しい働き方を模索するようになっていくんだ。
うん。分かる。もっと効率的に!もっと利便性を!の時代になってきたんだね。
そうだ。労働者の価値観も変化して、終身雇用よりも個人で働く時代になったんだ。だから今はフリーランスの人が多いだろ?個人としての経験やスキルを活かして働く時代になったんだよ。
うん。だから自分の価値を活かさなければいけないんだね。
そう、そしてその価値はたくさんあった方がいいに決まっているだろ?
そうだね。数学にしても一つのヒントから導き出すには”引き出し”の多さが必要だから、それと同じだよね。
柔軟性と持続的な学びの必要性
そう、だからその価値というものを身につけなければいけないんだよ。これはお前が小学校に上がる前から言ってるけど、今までやってきた勉強は、全て自分が「生きるため」に必要なことなんだ。そして、それは生涯に渡って続けなければいけない。何故だか分かるか?
時代がもの凄い早さで変化しているのに、立ち止まってしまったら”ついていけなくなる”からでしょ。
その通り!現代で生き抜いていくには、現状への柔軟な対応と、新しい環境とテクノロジーに順応する適応力が求められる。小中高でどれだけ勉強が出来ても、自分が生きていくために活かせなければ何の意味もない。学問としての学びは、人間社会に適応し、より良いものを作り出すためにある。日々を学ぶことでスキルは向上し、柔軟な対応ができるようになっていく……それは自分が死ぬまで続くことだろ?だから学び続ける必要があるんだよ。
うん。そうだね……小さな頃からずっと教えられてきたから、それも当たり前のことだと思ってるよ。
労働者の権利と現実の壁
それじゃ、これも言っておくけど、ニュースであったように「仕事が原因のうつ病による自殺者の増加」この問題の根底には、仕事を辞めたくても辞められないという背景がある。本来なら恒常的な長時間労働や人間関係が嫌なら辞めればいいんだけど、辞めてしまったら生計を立てられなくなるよね?だから簡単には辞められないんだ。経済的な不安というものは強いストレスとなって常につきまとう。雇用状況が悪ければ新しく仕事を見つけることも難しいからな。となれば、無理をしてでも働かなくては……と、そのように思ってしまう気持ちはよく分かるんだよ。
確かに……辞めても次の仕事が見つからなかったら生活できないもんね……でも、法律で労働者の権利があるのだから、それを主張すればいいんじゃないかな?
それはそうなんだけど、そんなに簡単じゃないんだよ。例えば雇用契約に特定の条件が含まれていて、簡単に辞めたり法的手段を取ることが難しい場合もあるんだ。また、主張するということは企業と闘うことだから、精神的な負担も大きく、何より手続きや訴訟プロセスに多大な労力を使うことになる。心労が溜まり過ぎれば”どうでもいい”気持ちになってしまうのは十分理解できるよ。こうしたことが、権利を主張する際に立ちはだかる障害となってしまうんだ。
うーん。でも、そのような状況になるまで自分を追い込み、命を落とす必要はないよね……
もちろん、そんなことがあってはならないんだけどな……でも、それらも含めて生きていくというのは本当に大変なことなんだ。誰もが死ぬために働いているわけじゃないんだけど、”小さな叫び”が聞こえるような世の中じゃないというのも事実だよ。
そうだよね……どうにもならないことがあるのが現実だからね……
現代社会の生き方
そう、だから現実というものをよく理解することだ。俺達はこの人間社会を生きているだろ?これは勝手に作られているわけではなくて、人間によって作られているものだ。その作られた人間社会を生き抜くために必要なものは「経済と金融」だよ。いいか、大学に行ったら必ず経済と金融を学ぶんだぞ。
経済と金融か……確かに高校では学ばないからね。理系だし、全く興味はなかったけど、現実の生き方をするために必要なんだね……社会の動向やビジネスに対する理解を深めるためにも必須ってことか……
そうだ。経済の基本原則や市場の仕組みを知ることで、ビジネス環境の変化に対応できるようになる。常にアンテナを張って先読みをすれば、他人よりも数歩前を歩いていけるんだ。知識をつけたらそれで終わりではなく、知識を結びつけて思考を張り巡らすんだ。今は数学という学問を使って論理的思考力を養っているけど、その思考力を社会で生きていくために使うんだよ。
うん。数学的な考えで現実社会の生き方に結びつけるんだね。何となくイメージはできたよ。そのためにも経済と金融の知識をつけて、他の学問と融合させて着地点を探すんだね。
そうだ。金融は将来の資産形成や資産運用のためにも必要だ。金融業界の職に就けと言ってるわけじゃないぞ。個人の生活のために知っておいた方がいいという話だ。今は個人の資産は個人で管理する時代だから、自分の大切な資産は自分で守るんだよ。
なるほどね。高齢化が進む中で老後の生活や医療費などの資産管理が必要なのと、家の購入や教育資金の確保なども適切に行う必要があるんだね。自分で資産を守るということは、賢い考えとリスク管理が大事ってことなんだね。
生きるための自己成長の重要性
そう、だから父さんはこう言っておく。お前もいずれ社会に出て働くことになるけど、終身雇用の時代はもう終わった。無理をしてまで一つの会社に固執しなければいけない理由なんてないんだ。死を選ぶほど辛い思いをしてまで留まる必要はないし、そもそも先の時代を考えて小さな頃からやってきたんだ。用心に用心を重ねて、何だってできるように可能性を広げる教育をしてきた。大事なのは自分の人生を生きるためにこれからも多くを学ぶことだ。お前はお前の信じる道を歩けばいい。
うん。分かったよ。理系だけど、経済、金融、第3外国語、それ以外にも自分のためになるものは何だって学んでいくよ!
そうだ!その姿勢を持ち続けることが大切なんだ。時代はどんどん厳しさを増していき、これから先は柔軟性を持ち、持続的な学びと適応力がなければ生きていくことがより困難な時代になる。貪欲に1点を取るように、”生きるための自己成長”を貪欲に追い求めろ。それが自分らしく生きることに繋がるのだから……