身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ~底辺家庭の東大受験~ 

塾なし公立中高一貫校合格。2024年塾なし【東京大学】受験。低学歴・低所得家庭の挑戦

ブログタイトル

MENU

塾なし公立中高一貫校 体験談~入学者選抜 息子の通知表~

 

 

入学者選抜

 

報告書

 

はじめに

 

(この体験談は個人の見解が含まれております)

 

公立中高一貫校の受検で必要になる書類に、小学校の報告書があります。

(学校によって内申書・報告書という呼ばれ方をしますが、ここでは報告書という言葉で統一します)

 

「報告書?何それ?」という人もいれば

「報告書すごく気になります!」という人もいらっしゃいます。

 

この、あまり聞きなれない【報告書】という言葉。

 

実はこれ、公立中高一貫校入学者選抜の合否に大きく影響します。

 

受検をする(考えている)ご家庭では

 

報告書ってどんな物?

どの程度の成績が必要なのかな?

合格した生徒の成績ってどのくらいか知りたいわ?

 

このように、親としては一番気になる部分かもしれません。

 

報告書の比率が高い学校を受検するとなれば、尚更気になりますよね?

 

しかし、報告書は小学校から受検する学校へ封書で渡すものですので、保護者は中身を確認することができないのです。

 

何が書かれているのか気になりますが、こればかりは極秘資料ですので、どうにもなりません。

 

なんだよ!結局何も分からねーのかよ!

 

と、怒る人がいるかもしれませんが、報告書は【通知表】と密接な関係にありますので、通知表の成績を参考にできます。

 

 

と、言うことで、今回は保護者が一番気になるであろう

【息子の通知表】

をお見せいたします。

 

 

 

その前に受検する(考えている)家庭に向けて報告書というものを簡単に説明します。

 

早く見せろよ……

 

 

 

報告書とは?

 

簡単に言うと【対象生徒の小学校生活全般を教えてください】

という小学校での評価をまとめたものです。

 

私立の中学受験では報告書の必要がない場合もあるようですが、公立の入学者選抜では小学校の成績(テストの点だけではなく)が重視されます。

 

受検する学校によって異なりますが、合否を決める配点割合の20~30%を占めるものです。

 

総合成績全体の3割を占めるとなれば、とても大きいですよね。

 

 

それでは実際の報告書に記載される内容を見てみましょう。

 

報告書に記載される内容と作成依頼

 

報告書に記載される内容

各教科(国語、算数、理科、社会、音楽、図画工作、家庭、体育)の成績

外国語活動の成績

出欠席の記録

学校生活における行動の記録

特別活動の記録

総合的な学習時間の記録

総合所見などの諸事項

 

これらの項目が書かれた報告書を担任の先生に作成していただくのですが、12月に入ってから作成依頼をするのが一般的なようです。

 

私は11月に息子の今後について担任の先生とお話をする機会がありましたので、その時に報告書の作成をお願いしました。

 

「合間を見て少しずつ作成できるから、早く言ってくれて助かります」と先生はおっしゃってくれました。

 

先生方も忙しい中での対応となるので、少し早めにお願いする方がいいかも?しれません。

 

 

報告書の作られ方考察

 

報告書は小学1年~6年の全てではなく、5~6年時(学校によりけり)の成績を対象としたものが記入されます。

 

各教科の成績は4~5つほどの観点別学習状況から判断され、その項目ごとに1~3の数字で評価と評定がされます。

 

    

※こちらのサンプルは東京都教育委員会「東京都立中等教育学校及び東京都立中学校入学者決定に関する実施要綱・同細目」からお借りしています。

 

報告書の観点別学習状況を見ると、学期末に学校から渡される「通知表」を思い浮かべると思います。

 

通知表は「◎よくできる」「〇できる」「▲もう少し」(ABCなどもあります)のように記号やアルファベットで記入されていますが、私はこの通知表の◎〇▲を項目別の評価と教科の評定で1~3という数字に置き換えて考えました。

 

息子の小学校の通知表では各教科の観点が3つ~6つに分けられており、それぞれの観点に◎〇▲が記入されています。

 

単純に印をそれぞれ点数に置き換えて

◎=3点

〇=2点

▲=1点

と仮定した場合、各教科の観点に対して◎〇▲で評価を決め、◎〇▲の合計で評定が決まると考えました。

 

例えば、観点が3つの場合で◎×2、〇×1であったとします。

 

評価はそれぞれ3、3、2となるが、この場合◎の数の方が多いので評定は◎=3となり、◎×1、〇×2であった場合は〇=2の評定になる。

 

問題は観点が4つや6つある場合に◎×3、〇×3のような同数の場合ですが、こちらは〇=2の評定と仮定しました。(悪いほうを取る感じです)

 

評価は各教科の観点で決まり、評定は観点の合計で決まります。

 

 

以上のことを踏まえて、実際の通知表を見ながら考えてみましょう。

 

 

息子の通知表

 

通知表考察

 

実際には5年の1~3学期分の成績と6年生の2学期までの分で作られますが、5年も6年もほぼ同様の成績ですので、公開するのはこの1枚とさせていただきます。

 

【各教科の成績】
国語6観点中◎×5=15点、〇×1=2点 
 18点中17点の評価3が5つ、2が1つ
社会4観点中◎×4=12点 全て評価3
算数4観点中◎×4=12点 全て評価3
理科4観点中◎×4=12点 全て評価3
音楽4観点中◎×4=12点 全て評価3

図工4観点中◎×4=12点 全て評価3
家庭4観点中◎×3=9点 〇×1=2点
 12点中11点の評価3が3つ、2が1つ
体育4観点中◎×4=12点 全て評価3

※合計観点数34=102点に対し 
 ◎×32=96点+〇×2=4点

 合計100点

 

よって、8教科の評定は全て3になります。

 

外国語活動の成績は、所見に記入されているものを学校が判断する。

 

総合的な学習時間の記録や総合所見などの諸事項欄は、通知表に書かれている全てのものと、ボランティアや表彰を受けた活動など生徒を総合的に捉えたものが記入される。

 

出欠席の記録も欠席は1度もないので問題なし。

 

学校生活における行動は、基本的な生活習慣、自主自立、創意工夫の3つに〇

 

特別活動の記録は、内容と照らし合わせてふさわしいものに〇か文章が入る。

 

以上のことから、通知表を基に評定を数値化し、報告書を自分なりに作成した結果、ほぼ満点に近いものになると判断しました。

 

 

報告書の重要性

 

入学者選抜における報告書の比率が高ければ高くなるほど、この差は致命的になります。

 

受検する学校によって割合は様々ですが、仮に

適性検査30%

報告書30%

作文20%

面接20%

としましょう。

 

この中で満点に近い点数が取れるものは何だと思いますか?

 

問題数もかなり多く、難解な適性検査でしょうか?

 

わずかな時間(2~30分程度)で問題を読んで、400字ほどの文章を書かなければならない作文でしょうか?

 

それとも、どういった内容の質問をされるか分からない面接やグループディスカッションでしょうか?

 

 

 

私は報告書しかないと思っています。

 

 

適性検査は模範解答がありますが、あれはあくまで解答例です。

 

全く同じことを書かなければ点がもらえないというものではありません。

(問題を理解していない的外れな解答は別として)

 

むしろ、一般的な模範解答より良いと思われる解答を書いていれば、それだけ点が高くなるかもしれません。

 

このように、採点をする先生の判断基準が明確に判らないため、狙って満点が取れるようなものではありません。

 

作文や面接にしても同様に採点をする先生の判断基準が判らないです。

 

適性検査対策ばかりが強調されますが(対策は必須ですが)日々の行動が一番大切なのは間違いなく、自分の頑張りでどうにかできるのが通知表です。

 

この通知表というものは、日々の学校生活全てを表しています。

 

毎日接する担任の先生が、受け持つ生徒の成長や過程を伝えてくれているのです。

 

公立中高一貫校は勉強の成績だけを見ておらず、学校生活を重んじます。

 

 

小学校生活の大切さ

 

皆さんも想像してみてください。

 

勉強はできるけど、遅刻もするし、提出物は出さないし、周りに迷惑も掛ける協調性のない生徒と

 

勉強だけではなく、周りを気遣うことができて、決まりもしっかり守り、何事にも一生懸命取り組む生徒

 

どちらに将来性がありますか?

 

このように公立中高一貫校の受検は、小学校の学びをしっかり自分の成長に繋げてきたかどうかが大切なのです。

 

合格すれば意識の高い生徒がたくさんいます。

 

自分の好き勝手にやっていれば相手にもされなくなるでしょう。

 

そして、大人になれば社会で働くことになります。

 

どちらの人と一緒に働きたいですか?

 

 

私が常々言っている

 

【小学校の6年間を全て学んできましたか?】

 

これは、将来社会に出て働くために必要な土台が、小学校生活で作られることを意味しています。

 

そして、公立中高一貫校はそのことを十分理解しています。

 

日々の行動という基礎ができていなければ、応用力、発展力も付きはしない。

 

技術ばかりを求めても、基礎という土台が固まっていなければ、ちょっとした拍子で脆く崩れるものなのです。